― あらゆるものをダンジョン化する ―
1. 失われた探索の感覚
かつてウェブは、未踏の迷宮だった。
誰もが知らないリンクを辿り、偶然の発見に胸を躍らせた。
だがいま、ウェブは整理され、最短経路だけが残った。
アルゴリズムが導く効率の道に、驚きも、迷いもない。
Dungeonize は、その喪失への反抗である。
探索を取り戻す運動であり、知を再び“冒険の対象”とする試みである。
2. ダンジョン化とは何か
ダンジョン化する(to Dungeonize) とは、
平坦なものに深みを与え、透明なものに謎を戻し、
効率化によって奪われた“発見”の感覚を再設計することだ。
ダンジョンは牢獄ではない。
それは意味の地図であり、探索というインターフェイスそのもの。
すべての部屋には文脈があり、すべての通路には意図があり、すべての未知は、参加への招待である。
3. 知の建築としてのDungeonize
Dungeonizeは、懐古ではない。
それは、知識・芸術・思考を探索可能な構造として再構築する運動だ。
- 部屋(Rooms) は、意味のかたまり。
- 通路(Corridors) は、関係と緊張。
- モンスター(Monsters) は、矛盾や課題。
- 宝(Treasures) は、理解と洞察。
スクロールではなく、探索によって理解を得る。
それがDungeonizeのアーキテクチャである。
4. 反アルゴリズム的ウェブ
Googleが平坦化するところに、Dungeonizeは折りたたむ。
推薦が予測するところに、Dungeonizeは誘う。
数値が速度を求めるところに、Dungeonizeは忍耐を報いる。
Dungeonizeは、情報の目的を変える。
消費から冒険へ。
結果から啓示へ。
これはデザインの流行ではない。
それは知の倫理宣言である。
知は、野生のままでなければならない。
5. ダンジョンは心の中にある
私たち一人ひとりの中には、暗く、未踏の心のダンジョンがある。
Dungeonizeとは、その内なる迷宮を外化する行為でもある。
ウェブ上のダンジョンは、私たち自身の思考の鏡であり、
探索とは、デジタルであり、同時に実存的な営みである。
6. 宣言
私たちは宣言する。
世界を、ウェブを、そして思考をダンジョン化せよ。
効率よりも発見を、予測よりも偶然を、最短経路よりも物語を選べ。
Dungeonize everything.
あらゆるものをダンジョン化せよ。
Dungeonize Inc.
好奇心に基づき、深さの上に築かれる。
ウェブはリストではない。それは迷宮だ。